• 商品カタログ
■枠組足場
お問い合わせ

株式会社かねなか商店
〒454-0869
愛知県名古屋市中川区荒子2丁目170番地
TEL 052-353-1158
FAX 052-353-2188

施工方法と注意事項

ページのTOPへ戻る

1.足場の高さ

●枠組足場の荷重計算(例)

枠組足場の荷重計算(例)

枠組足場の高さは旧JISA8951(鋼管足場)で、原則として45mを超えてはならない、とされています。そこでこの場合の荷重と安全性を検討してみると次のようになります。
高さ45mの場合、層数は1.725m×26段=44.85m≒45mとすれば、最下層の建枠に加わる荷重PはP=Ⓐ×26段+Ⓑ+Ⓒ=82×26+223+800=3155kgとなります。
従って建枠の許容強度5tonに対してまだ余裕がありますが、鉛直、静荷重のみで計算しておりますので安全性の面から45mを一応の目安とお考えください。

45m以上の枠組をご計画の場合は荷重計算に基づき、許容支持力以下でご使用ください。
また壁つなぎ、作業荷重、部材の自重、補強方法等を充分ご検討ください。

部材の構成によっては荷重の条件が良くなることもありますが、拡げ枠、簡易枠では30%、枠高1800を超える鳥居枠では10%強度が低下しますので、ご注意ください。

ページのTOPへ戻る

2.基礎および足回り

足場を建てる箇所の地面は突き固めて整地し、敷板、敷角を使用してください。

ジャッキベースは敷板に釘止めし、一方向のみ敷板を使用する場合はこれと直角方向に根がらみを設けてください。
また直接コンクリートの上にジャッキベースを設置する場合は直角二方向に根がらみを設けてください。

一層目の建枠は全体の基準になるので、ジャッキベースにより高さを揃えてください。

ジャッキベースは、建枠に差し込んで使用する際、繰出し長さによっては強度が低下しますのでご注意ください。通常は200mm未満でご使用ください。

●ジャッキ型ベース金具の繰出長による建枠の許容支持力(kg)

ジャッキ型ベース金具の繰出長による建枠の許容支持力(kg)

ページのTOPへ戻る

3.建枠

建枠

(注) 1脚あたりの許容支持力は各々1/2を限度とします。
(注) 荷重のかけ方は原則として脚柱直荷とし、横架機にかけないようにしてください。

ページのTOPへ戻る

4.交叉筋違

交叉筋違は各建材の両側に取付けてください。交叉筋違を片側のみとした場合は枠組全体として、標準枠で30%、簡易枠で10%程度の強度低下が実験により確かめられております。ただし各層、各スパンに建材幅いっぱいに踏板等を架け、壁つなぎを5層ごとに設定した場合です。(労働省産業安全研究所技術資料 RIIS-TN-84-3より)

作業上、止むを得ず前踏み側の交叉筋違を取り外す場合でも、足場面積の60%以内とし、最下層、両側端および壁つなぎの設置してあるスパン層は取り外さないでください。作業後は速やかに元に戻してください。長期に渡る場合は墜落事故防止のため手摺や安全ネット等を設けてください。

交叉筋違

●枠の種類と適用交叉筋違一覧表

交叉筋違

ページのTOPへ戻る

5.踏板、布枠

踏板および布枠は作業床または足場板の支えとする他に、枠組みの水平構としての役割もするものですから、建枠の幅いっぱいに全層に架け渡してください。

作業上の積載荷重は枠組足場1スパンあたり400kgを限度とします。なお、たとえば幅1219mmの建枠には幅500mmの踏板を2枚並べますが、踏板2枚分の強度とせず、枠組全体として1スパン400kgとして計画してください。

●踏板と布枠の強度

踏板と布枠の強度

ページのTOPへ戻る

6.壁つなぎ

(1)壁つなぎの目的

壁つなぎは、足場の全体座屈を防止し、朝顔等による偏心荷重を支えて倒壊を防止し、さらに風荷重による倒壊を防止する、という重要な役割があります。

(2)壁つなぎの取付け間隔

労働安全衛生規則(第570条)によれば、枠組足場の壁つなぎの間隔は、足場の座屈防止の観点から垂直方向9m以下、水平方向8m以下となっていますが、枠幅600mm未満の簡易枠組足場については垂直、水平方向共5.5m以下としてください。

足場の外面にはメッシュシート、ネットフレーム、シートの他、鋼製朝顔等を取付ける現場が多いので、風荷重や偏心荷重等を考慮して壁つなぎの間隔はできるだけ細かく入れてください。

最初の壁つなぎは足場の最下端より9m以下の高さの位置、および足場の端側に取付けてください。

下表は、一定条件での風荷重に対する壁つなぎの取付け間隔を示しておりますので、参考にしてください。

壁つなぎの取付け間隔

◆上表の壁つなぎは、許容荷重が1本あたり500kgとして計算してあります。

◆上表の計算値は、風荷重において、補正係数K=1.35、環境係数E=1.0、風力係数C=(シート張りでは1.3、メッシュシートでは0.5、枠組のみでは0.2)として計算してあります。なお、計算値は足場の構成や環境、立地条件等により変わってきますので、詳細については(社)仮説工業会編『足場工事実務マニュアル』をご覧ください。

◆上表の枠組のみの場合において基準風連が14~18m/sのときは、負担面積の通りに壁つなぎを取付けますと、安衛則の基準を超えてしまいますので、ここではこれを超えない範囲内で表示してあります。

(3)壁つなぎ取付け時の注意

壁つなぎ、単管の曲げ補強の方法

壁つなぎは、引張り、圧縮とも最大強度が1,000kg以上(許容強度500kg)のものを使用してください。

壁つなぎの枠組足場への取付けは、建地材に取付けますが、できるだけジョイント(横架材)に近い所にしてください。また壁つなぎは、建物にできるだけ直角に取付けてください。もし建物の構造上、窓の位置などで直角に取付けにくいときは、足場に単管などでつなぎを取り、それに取付けてください。なお、壁つなぎに単管と金具を組合わせて使用するときは、緊結部が滑らないようにしてください。

朝顔、拡げ枠を使用している箇所は、枠組足場に偏心荷重が働くので、朝顔の取付け部には、2スパンごとに壁つなぎを取付け拡げ枠箇所は各スパンごとに上下に壁つなぎを取付けてください。

施工例

壁つなぎ用のアンカーボルトをコンクリートに埋め込むときは、専用のものを使用してください。なお、後付アンカーの場合は、アンカーの施工の良否が引抜き強度に影響しますので、その施工には十分注意してください。

簡易クレーン等を足場に載せた場合の壁つなぎは、クレーンの吊り荷重によって足場転倒モーメントが生じますので、これを防止するために、建枠の最上層ならびに下方に2層ごとに壁つなぎを設けてください。なお、どうしても構造上壁つなぎが設けられないときは、それに代わる措置を施す必要があります。

ページのTOPへ戻る

7.開口部梁枠等

(1)開口部用梁枠の構成と種類

梁枠等の組立構成図例

梁枠等とは、梁枠、梁枠受け(はり受け金具)、梁枠ベース(はり渡し)及び方杖(3スパン以上の場合)のセットを云います。

梁枠等の各部材は、メーカーによって形状や寸法が異なる場合が多く、混用すると上部枠組の組立上、支障をきたすことがありますので、同一メーカーのセットでご使用ください。

部材の組み合わせは下表の通りですが、梁枠ベースについては建枠の幅によって変わってきます。

(2)梁枠等の組立、方法

 梁枠等を用いて枠組足場の一部スパン層について開口部を設け、さらに、その上層に枠組足場を組立、使用する場合は、労働安全衛生規則に定めることのほか、次の各項目に従ってください。

梁枠を用いるときは、開口部の幅に応じた隔離位置にある両端建枠に、当該建枠専用の梁枠受けを解して2枚の梁枠を架け渡して堅固に取付けてください。(Uボルト、蝶ナットを確実に締め付ける。)また2枚の梁枠上において建枠を支持させるため、当該梁枠専用の梁枠ベースを取付け、同様にネジを締め込んでください。

梁枠ベースから上方に組み立てる枠組足場の高さは、25m以下としてください。ただし、梁枠支持部の建枠に補強等の措置を講ずる場合はこの限りではありませんが、必ず強度計算を行って安全性を確認してください。

梁枠を用いた開口部の寸法は、幅が4スパン以下、高さは3層以下としてください。またこの場合、梁枠の種類に応じて下表により開口部端の支持部から外方に枠組足場を必要スパン設けてください。ただし、2種及び3種にあたっては、これにより難しいときには梁枠支持部の建枠に補強等の措置を講じた場合は、この限りではありません。

梁枠の種類

なお、3貢に関連して開口部端より外方の枠組足場のスパン、及び梁枠等で支持される開口部上方の枠組足場については全スパン、全層に渡り交叉筋違を取り付け、かつ、踏板を建枠の幅いっぱいに設けてください。また、当該交叉筋違及び踏板はいかなる場合であっても取り外さないでください。木梁枠を取付けた両端支持点の建枠には、必ず壁つなぎまたは控えを設けてください。

梁枠と梁枠とで構成される水平構面には、必ず踏板を建枠の幅いっぱいに架け渡して、水平構面を設けてください。

開口部の幅が3スパン及び4スパンものの梁枠ベースの取付け作業に当たっては、方杖を設ける等の措置を講じてください。

梁枠の直上部及び梁枠のレベル上の両端それぞれ3層以内には、一般に市販されている枠組足場用手摺り枠(先行型手摺枠)を使用しないで、両面交叉筋違としてください。(下図参照)ただし、専用部材を使用する方式の枠組足場に用いる枠組足場用手摺枠等の場合や交叉筋違を併用する場合を除きます。

梁枠

(3)使用上の注意

梁枠で構成された開口部上方の足場の全積載荷重は、スパンに関係なく、1,000kg以下としてください。(下図参照)なお、梁枠の見やすい箇所に積載荷重を表示してください。

梁枠等で構成される枠組足場の各部に、損傷、変形等が認められるものについては、その程度により修理、部品交換、使用の中止等の必要な措置を講じてください。

開口部端の梁枠支持部から外方に3スパン、2スパン及び1スパンの枠組足場部分については、簡易クレーンや建設用リフト等を設置しないでください。また梁枠は、巻上げ機等による荷の吊り元として使用しないで下さい。

梁枠等の組立、使用上の注意の説明図[1]

梁枠等の組立、使用上の注意の説明図[1]

梁枠等の組立、使用上の注意の説明図[2](梁枠を設置する枠組足場の強度に関する参考例)

梁枠等の組立、使用上の注意の説明図[1]

(注)建枠の強度について、上表の荷重計算は枠組の種類や構成(朝顔、階段等の湯無やネットフレームの使用)等によって、数値が変わってきますので、実情に応じた計算を行ってください。なお、本表は一応の目安とし、別途仮設工業会より指針が示された場合はそれに従ってください。
(注)建枠自体の強度については、使用基準(積載荷重1,000kg以下)の範囲であれば、仮設工集会の認定合格品を使用すれば、必要性能は確保されます。

ページのTOPへ戻る

8.階段

昇降設備となる階段は、枠組に適合するものを使用し、2~3スパンに渡って架設してください。

階段の外側には階段の支持材に沿って、90~100cmの高さに手摺を設けてください。

ページのTOPへ戻る

9.墜落及び落下物防護

(1)枠組足場からの墜落防止対策

足場と建物の間隔を30cm以下としてください。もし30cmを超える場合には、足場2層ごとに水平ネットフレーム等を取付けてください。

建枠には階段等を除き、建枠の幅とほぼ同じ幅の踏板を敷き並べてください。なお、踏板同士の隙間は3cm以下としてください。

足場各面のコーナー部についても、作業床の隙間がないようにしてください。(コーナーステップ等)

垂直部分からの墜落防止のため、手摺、ネットフレーム、シート等を設けてください。特に、次の箇所には必ず手摺等を設けてください。階段・さん橋部、足場のコーナー部、足場各面のつき当たり部、足場の最上層等。

(2)枠組足場からの落下物防止対策

足場から工具、資材等が落下するのを防止するため、外側にメッシュシート、帆布シート、垂直ネットフレーム(養生枠)、朝顔等を設けてください。なお、帆布シート、防音パネル、ネットフレーム等を取付ける場合には、足場に対する風荷重や鉛直荷重の面で、かなり条件が悪化しますので十分検討の上、その対策を講じてください。

ページのTOPへ戻る

10.足場に架かる荷重

(1)鉛直荷重

足場に架かる鉛直荷重は、足場の自重と作業荷重です。基本的には、これが使用する建枠の許容強度以下であればOKとなります。なお、作業荷重(積載荷重)は2層までとしてください。

枠組足場1スパンあたりの積載荷重

(2)水平荷

風荷重
風荷重の計算は、次式により算出します。

なお、係数等の詳細については(社)仮設工業社『足場工事実務マニュアル』をご覧ください。

風荷重以外の水平荷重
足場の水平方向の安定性については、風荷重以外に鉛直荷重により座屈をする場合に発生する水平力に相当する水平荷重を設定します。枠組足場の場合、この水平荷重として鉛直荷重の2.5%の値をとることが勧められています。風荷重による検討以外に上記の水平荷重に対しても壁つなぎ、水平構等が安全であれば、足場の水平方向の安全性は十分であるといえます。

ページのTOPへ戻る

初心者の方への枠組足場部材簡単マニュアル(参考)

■鳥居型建枠

階段を取付ける場合は、W1219の4055Bを推奨します。敷地制限があり、W914の3055Aを使用する場合は、補助踏板、若しくはW400の階段用踏板を取付けます。

■AR型簡易枠

原則として階段を取付けることはできません。R型の補強が施されている部位にはクランプ、壁つなぎ等が利用できないので、安全鋼板仮囲いの施工に使用する場合は注意が必要です。(ダルマ型クランプ、ダルマ型壁つなぎを利用すれば施工可能ですが、当社は採用しておりません)

■ブラケット枠

原則として下から広げる場合に使用しますが、狭めるときにも上下逆にして施工できます。その場合は、アームロックが上下に必要となります。

■W1524梯子型建枠

中爪タイプの踏板を使用すれば3枚のベタ敷が可能です。通常の踏板を利用する場合は、W400の階段用踏板を併用することにより3枚敷きを可能とします。

■踏板

計画スパンに見合った資材を使用します。使用スパンと建枠によって筋違が決まりますので、注意が必要です。W1219の建枠には2枚、W914の建枠には1枚と補助踏板を1枚、簡易枠には1枚の踏板を使用します。

■筋違

建枠と踏板の組合わせによって、全部で17種類を使用します。品番とマーキングで判断するのは困難な場合がありますので、スパン×枠のグラビティのサイズの明記になっています。

■梁枠

会奥部の施工時以外に、ロングスパンエレベーターのステージに利用できます。

■階段

鋼製とアルミ製の2種類があり、使用できる建枠部材はH1725で、L1829の通常スパンに取付けます。

■階段用手すり(ステアガード)

階段取付け時に発生する階段内側の踊り場開口部に使用します。W650の階段の場合は、L型の椀木部が建枠に接合できないために使用できません。

■階段用手すり(ステアレール)

従来パイプとクランプで施工していた階段の外側の手すりとして取付けします。安全重視のため、2段の取付けを推奨します。

■端部手すり(エンドストッパー)

鳥居型建枠の妻側に発生する開口部に使用します。両側クランプ結束により、がたつきや振れが発生しません。安全重視のため2段の取付けを推奨します。

■コーナーステップ

建枠の妻側接合部に発生する踏板間の隙間を埋めて、開口部をなくします。片側はフック、先端部には番線止めを可能とする、穴加工が施されています。

■シンプルストッパー

筋違を取付けた場合に、踏板との間に発生する三角型の開口部を極力減らすために考えられた落下防止用のストッパーです。筋違に引っ掛けて簡単に取付けることができます。

■セーフティステップ

ステップ最下部に踊り場を併設して、1スパンで昇降を可能とする階段です。H1725の枠組用と、H1524のローリング用とあります。

■ジャッキベース

建枠の最下部に使用します。レベル調整用にジャッキ機能がついています。

■首振りピボットジャッキ

ジャッキのベース部が一定方向に自在に動くことによって、傾斜地や屋根勾配に施工できます。

■U字ベース

W1219の建枠からW610の簡易枠に縮めたりする場合に下側の建枠横架材部に取付け、建枠を立ち上げて使用します。

■壁つなぎ

建枠やパイプの風荷重などによる倒壊防止のために取付けします。取付け間隔は状況によって適宜変わりますので、注意が必要です。クランプ部は兼用タイプで先端部は4分サイズです。

ページのTOPへ戻る