パイプ足場施工注意
首振り機能と操作手順
パイプ足場の注意点(参考)
① 単管本足場に作用する荷重は、鉛直方向の荷重として足場の自重と積載荷重、水平方向の荷重として風荷重または鉛直方向の荷重(自重+積載荷重)の3%の値に匹敵する水平荷重(あしばの座屈に対する安定性検討のための荷重)とする。なお、壁つなぎ、筋交い、水平構などの検討においては、上記水平方向の荷重のうちいずれか大きな方の荷重を採るものとする。
② 部材別の各強度は仮設工業会認定基準で定められているが、使用上の積載荷重は安衛則第571条により規定されている。許容荷重限度内で使用することをまず第一に厳守しなければならない。布については、建地の間隔が1.8mか3層以上の場合は、建地1本当たりの許容支持の限度を700kgとしなければならない。建地間の荷重の400kgは原則として等分布荷重とし、集中荷重の場合は200kgとすることが望ましい。
③ 重量物を足場上に置く場合、出入口・開口部等を特殊な用途のとき、それぞれの場合に従って強度計算によって安全であるように構成する。特に、トラックの搬入口の両サイドの建地等は、当然足場鋼管を漂えて補強する場合が多く、開口部上の近くに防護棚が設置されている場合には特に厳重なチェックが必要である。
④ 足場の強度は、壁つなぎの間隔により決まるといってよい。したがって、足場倒壊事故のほとんどは壁つなぎの不備にある。施工経費がかかるなどといって済まされる問題ではない。事は人命に関することであり、もし事故がおきたとしたら施工業者の信用や工程あるいは物業者や一般の人身に及ばす影響は金銭で計れるものでない。費用を安くする為に番線工法で行ったとしても仕事の目先の都合でいつ切られるとも限らない。そうした不安を抱くよりも最初から少々効果でも堅固な壁つなぎを設置したほうがずっとよい。
単管クランプの使用上注意
① クランプのボルト締め付けは、250kg/cm~350kg/cmトルクが適当であり、クランプのボルトはラジェットスパナ(長さ15cm位のもの)等で締め付けるのが最良です。レンチスパナ等を使用する場合は、15cm位の位置で締め付けるのが良く、レンチスパナ等の端で締め付けた場合は、必要以上(500kg/cm~600kg/cm)もトルクが加わり、リベットやボルトが破損されることもありますので、締め方には注意してください。
② 現場終了時の解体の際、クランプを外すときにボルトをハンマー等で叩いて外すと、経年仮設資材として再使用が不可能になりますので、必ずラジェットスパナ等をご使用ください。
③ クランプは高い所から低い地面に投げ落とすと、変形して使用不可能になる場合があります。